こんにちは。
協創マネジメントパートナーの古厩です。
先日コンサルタントの仲間と
考えを整理する際に活用する
マトリクスについて話し合うことがありました。
結論はマトリクスを使いこなすと
論点を明確にすることが出来る。
そして
相手に伝える際にも分かりやすく伝えることが出来るようになる
ということでした。
コロナ禍の今だからこそ自社の立ち位置を再確認する
コロナ禍の影響で売上が激減し、利益が吹き飛び
キャッシュがどんどん流出しており
今後どうすれば良いか、悩み、次の打ち手を模索されている
経営者の方は多いかと思います。
このような時期だからこそ
自社の立ち位置をどこに置くか再度考えるには
良い時期かと思います。
それは、
通常時においては新たな戦略を打ち出しても社員は、
「今のやり方でそれほど問題はないのに。」
「なぜ大変な思いをして新たなことをしないといけないのか」
「お客様も嫌がるかもしれない。それで売上が作れなくなったらどうするのか」
といったネガティブな反応を示すことがあります。
しかし、
現在は目に見えて売上が下がっており
「どうにかしないといけない」
「社長に早く方針をだしてもらいたい」
といった思いがつよくなっているので
社員からポジティブな反応を得やすい状態になっています。
本来では方針変更をするには
社員にまず、危機感というトリガーを与える必要があるのですが
今であれば
すでにトリガーを与えられているラッキーな時期です。
そのため、これまで
「この分野を強化したい」
「新たなことをはじめたい」
「これまでのやり方を一新して新たなやり方を導入したい」
といった思いを実現するには実は行いやすい状況になっています。
このような時期だからこそ
自社の立ち位置を明確にし、
それに沿って新たな戦略を創り上げていくと
一気に組織の変革化が出来ます。
ポジショニングをしっかりと定める
自社の立ち位置を明確にしていく際には
マーケティングのSTPを活用すると
考えを整理しやすくなります。
STPとは
S:セグメント
T:ターゲティング
P:ポジショニング
の頭文字をとったものです。
セグメントで対象となる顧客層をアプローチしやすい範囲に分割し、
ターゲティングでセグメントに分割した顧客層を絞り込む
必要があります。
そして
「ポジショニング」はSTPの流れの一番最後を飾るもので、
ポジショニングがうまくできているかで方針の成否が左右されます。
一般的な教科書の例では以下のようなポジショニングマップで説明されることが多いです。
おそらく目にしたことがあると思います。
ポジショニングマップとはターゲットとした顧客層に対して
自社はどの立ち位置を取りにいくかを決めるためのマップです。
ポジショニングマップでは「自社と他社」、「自社製品と他社製品」等、
様々な軸で比較して、相対的な位置付けを行っていきます。
他社や他社製品・サービスと比較してもここが一番と思ってもらえたら、
ポジショニングが取れていると言えます。
このようにポイントは縦軸と横軸をどのようにとるかが
経営者の上での見せ所になります。
縦軸、横軸を決めるということは
自社の立ち位置、戦略を決める
そのものであると言えます。
ポジショニングの事例
事例をご紹介するので
自社のポジショニングマップを考える際の参考にしてください。
アサヒビール:スーパードライの例
この事例はマーケティングの教科書では必ずといっていほど
取り上げられる事例です。
縦軸では「キレ」と「コク」
横軸では「苦味」と「さわやか」
をアサヒビールは考えだしました。
当時のビールは飲んだ際に感じるコクが重要視され
苦味を感じるのが当たり前とされている状態でした。
アサヒビールもスーパードライを上発売するまでは
同じ土俵(立ち位置)で他社と戦っていましたが
他社の後塵をはいすることとなっていました。
その様な中で上記のポジショニングをとるということを発見し、
商品を開発し、
流通戦略をも直し
ポジショニングに沿った広告を打ち
営業においても提案するポイント
をかえていきました。
自社の立ち位置を考え、見直すということはこれほどまでに
威力を発揮する好事例です。
縦軸と横軸を考えることは実は結構大変です
いくつもアイディアを出し
それをマトリクスにおいてみて、
自社のポジション(立ち位置)が明確か?
顧客から受け入れれる可能性が高いか?
を考えていく必要があります。
経営者一人で考える必要もありますが
社員を縦軸、横軸を考える段階から巻き込んでいくと
方針の浸透も早くなります。
是非、しっかりと時間をとり
社員を巻き込んで検討していく事をお勧めします。
では、また明日お会いいたしましょう。