オンラインでのミーティングが増えてきている
コロナ禍によるテレワークが増えています。
そしてWIB会議が1日に何回も参加するという方も多いのでは
ないかと思います。
ご多分に漏れず
研修実施の打ち合わせや講師仲間との協業のはなし、
参加している団体の団体運営の打ち合わせなどに
私もWEB会議に参加することが多いです。
その中で
「良い会議だったな」と思う会議と
「時間の無駄だったな、その程度であればメールで
良いじゃない」と思う会議
にはっきりと分かれます。
その違いは何だろうかと考えてみました
そもそもミーティングを実施する目的は?
ミーティングと言っても様々な種類があるかと思います。
例えば
- 報告会議
- コーチング会議
- スケジューリング会議
- アイディア出し会議
- 問題発見・解決会議
- 意思決定会議
といったものが考えられます。
では、これらの会議に共通する目的とは何でしょうか?
一言で言ってしまえば
『対話を通じて、行うべきことのの合意をお互いに行い、
参加者一人ひとりが具体的な行動に移すことが出来るようになる』
であると思います。
これは会議だけに限る事ではなく
ビジネスコミュニケーションの目的かと思います。
時間の無駄だったなと思う会議はこの目的が曖昧となり
具体的な行動(アクションプラン)が決まらない
もしくは決めることをしないことがほとんどです。
ファシリテーターの能力が会議の質を左右する
これまではちょっとしたミーティングや会議でも
参加者が一か所に集まり、対面で話をすることが出来ていました。
そのため少々曖昧に終わったとしても、
会議終了後に「さっきの話なんだけとこの後ちょっとだけすり合わせしてもよい?」
話しかけたり、
関係する相手の席の近くにいって「ちょっといい?」話をしたり
することで仕事が回ることが多くなりました。
しかし、WEB会議が常態化してきている現状では
そんな気軽な声がけを行うことが難しくなっているような気がします。
であるならば
ミーティングの場で参加者それぞれが行うべきことを
合意していく事が重要なことになります。
そして、合意はミーティングという限られた時間の中で行う必要があります。
その為、ミーティングにおける司会進行(ファシリテーター)の
スキルが重要となってきます。
ではどのようなスキルが必要になるでしょうか?
最近いくつかのWEB会議に参加した際に感じた
残念なファシリテーターの例を紹介したいと思います。
-
- ミーティングの目的、目標(ゴール)を明確に出来ていないアジェンダらしきものは一応あるのですが
ミーティング冒頭に「今回はアジェンダに書かれている内容に
関して意見交換をしていきたいと思います」というのみでスタートしていました。
実際は、それぞれの項目に対して最終的には「誰が」「いつまでに」
「どのように行うのか」といったことを決めることが必要だと
あとあと分かるのですが、冒頭の仕切りが曖昧なため最後まで行動が具体化する
ことはありませんでした。
参加者の立場からすると、「誰かがやってくれるのだろうな」といった
他人任せな気分で終わるミーティングになりました。 - 司会進行(ファシリテーター)の意図が見えないビジネスのシーンではファシリテーションの教科書に出てくるように中立な立場で
ファシリテーションをするということはなかなかあり得ないかと思います。
実際は、管理職やグループのリーダーがファシリテーターを務めることが多いと思います。
その為、ファシリテーターが自身の意見を言うことが多くなります。
意見を言うこと自体を否定するつもりはないのですが、
主語と述語が不明なことが多く、今は意見を言っているのか今は質問をしているのかが不明なことが多いです。
その為参加者として、ファシリテーターがどのような意図を持っているのか
確認の質問をすると、確認の質問の対して「どうすれば良いと考えますか?」
といった返しが来ると「このファシリテーターは大丈夫?」と思っていしまいます。ファシリテーターに必要ことは
意見を言うならば、
「私の考えは、~です」と明確にする必要があります。また、質問をするのであれば
① 主語を明確にする
あなた個人は・・・
我々は・・・・
チームは・・・② 語尾を使い分ける
何をする必要があるでしょうか?
何をしたいですか?
何が出来ますか?③ 視点を変える質問を使いこなす
お客様の立ち場で考えると?
競合相手の立場では?
長期的な視点では?
具体的な方法は?④ 前提を外す質問で使いこなす
仮に、○○が出来るとしたら(条件)
もし、○○の立場だったら(立場)
逆に、○○がただいいとしたら(立場)
将来、○○になっていたら(未来)
- ミーティングの目的、目標(ゴール)を明確に出来ていないアジェンダらしきものは一応あるのですが
会議の司会進行(ファシリテーター)に必要なことは
上記のような当たり前のことです。
対面の会議やミーティングでは少々スキルがなくとも
その場の雰囲気や阿吽の呼吸でどうにかなっていたかもしれません。
しかし
オンラインでのミーティングや会議となると
その粗が目に付き、上手く合意形成が出来なくなることが多いように思います。
スキルを一気に引き上げることは難しいですが
ちょっとした点を意識して行うだけで劇的に会議やミーティングの質は
高めることが出来ます。
是非、出来るところから実践をしていかれることをお勧めします。