内発的動機付けとは
内発的動機付けとは、個人が内在する動機や興味によって行動を促すことを指します。
内発的動機付けは、自発性や好奇心を刺激し、楽しむためや達成感を感じるために行動する
心理的プロセスです。
これに対して、外発的動機付けは、報酬や罰によって行動が促されるプロセスです。
内発的動機付けの仕組み
内発的動機付けは、自己決定理論(Self-Determination Theory)に基づいています。
この理論では、人間は3つの基本的な欲求を持っているとされています。
それは、自己肯定感(competence)、自己決定(autonomy)、関係性(relatedness)です。
これらの欲求が満たされると、内発的動機付けが促されます。
具体的な事例
例えば、ある会社の営業チームが目標達成に苦戦しているとしましょう。
経営者は、営業チームに報酬を与えることで動機付けを行おうとしていましたが、
効果が見られませんでした。
そこで、経営者は内発的動機付けのアプローチを試みます。
経営者は、まず営業チームの自己肯定感を高めるために、
過去の成功事例や営業スキルの向上を称えるフィードバックを行いました。
次に、自己決定を促すために、営業チームに目標設定や戦略立案に参加させました。
最後に、関係性を重視し、チーム内でのサポートや協力を促しました。
この結果、営業チームは内発的動機付けが高まり、
目標達成に向けて意欲的に取り組むようになりました。
内発的動機付けの利点
内発的動機付けの利点は、以下の通りです。
- 長期的な効果: 内発的動機付けは、外発的動機付けに比べて長期的な効果が
期待できます。 - 持続的なエンゲージメント: 内発的動機付けは、個人が自分自身の興味や
価値観に基づいて行動するため、継続的なエンゲージメントが期待できます。 - 創造性と柔軟性: 内発的動機付けは、個人が自由にアイデアを考えたり、
新しいアプローチを試みたりすることを促し、創造性や柔軟性が向上します。 - ストレスの低減: 内発的動機付けが高まることで、外的要因によるストレスが
低減され、職場の雰囲気が向上します。
まとめ
内発的動機付けは、個人の内在する動機や興味に基づいて行動が促されるプロセスであり、
自己決定理論に基づいています。
自己肯定感、自己決定、関係性の3つの欲求が満たされることで、
内発的動機付けが促されます。
具体的な事例を通じて、内発的動機付けが目標達成にどのように寄与するかが理解できました。
内発的動機付けの利点としては、長期的な効果、持続的なエンゲージメント、
創造性と柔軟性の向上、ストレスの低減などが挙げられます。
これらの利点を活かし、組織やチームのパフォーマンス向上に役立てることができます。